カバー (装幀=工藤強勝)

内容一覧

テレビの「自作自演的習性」と「視聴者」の暗黙の共犯関係によってテレビ社会ニッポンは誕生した。その六五年余に及ぶ歴史を検証し、転換期にあるテレビと視聴者の未来を展望する。誰よりも「視聴者」であり続けてきた著者による渾身のテレビ論。


序章 視聴者への“解放”——テレビ社会としての戦後日本  6

第1章 自作自演の魅惑——テレビの原光景  16
1 テレビ群衆とプロレス——街頭テレビの神話  16
2 バラエティとドキュメンタリーは対立するのか? ——「一億総白痴化」論のなかで  29
3 同時性の演出——ワイドショーの作法  49

第2章 参加と自作自演——一九七〇年代の転換  65
1 演者になるということ——視聴者参加番組の変容  65
2 すべては「現場」になる——テレビ空間の拡張  83
3 仕切りの作法——久米宏と関口宏が示したもの  98

第3章 「祭り」と視聴者のあいだ——一九八〇〜一九九〇年代の高揚  115
1 昂進する自作自演——実況とNG  115
2 「祭り」の日常化——マンザイブームが残したもの  129
3 「出る権利」と「見る権利」——一九九〇年代に起こったこと  151

第4章 自作自演の現在——二〇〇〇〜二〇一〇年代の困難  173
1 視聴者言語の「見える」化——2ちゃんねるからSNSへ  173
2 自己否定する自作自演——「ユルさ」と「ガチ」  193
3 テレビとネットの交わるところ——余白が消滅するとき  209

終章 ポストテレビ社会に向かって——「視聴者」という居場所  227

あとがき  237

参考文献  243


著者紹介


太田省一(おおた・しょういち)
1960年生まれ。社会学者、文筆家。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビと戦後日本社会の関係が研究および著述のメインテーマ。それを踏まえ、現在はテレビ番組の歴史、お笑い、アイドル、歌謡曲、ネット動画などについて執筆活動を続けている。
著書として『マツコの何が“デラックス”か?』(朝日新聞出版)『テレビとジャニーズ』(blueprint/垣内出版)『芸人最強社会ニッポン』(朝日新書)、『SMAPと平成ニッポン』(光文社新書)、『ジャニーズの正体』(双葉社)『社会は笑う・増補版』『中居正広という生き方』『木村拓哉という生き方』(青弓社)、『紅白歌合戦と日本人』『アイドル進化論』(筑摩書房)などがある。
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