カバー (装幀=工藤強勝) |
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内容一覧 目次 〈被爆者〉になる――変容する〈わたし〉のライフストーリー・インタビュー 序論 〈わたし〉という視座からのアプローチ 1 はじめに 2 問題の所在 3 「継承」の実践に携わる人びとが直面する現実 4 「罪意識」の同心円による「死者」の可視化 5 フィールドに現われる〈わたし〉とMさん 6 「被爆者になる」という語り 7 本書の構成 第1章 〈語りえないもの〉と記憶の語り 1 問題の所在 2 被爆者調査史の再検討 3 『反原爆』との差異 4 米山リサによる普遍的言説の無効化 5 言説分析の導入と、その限界 6 ライフストーリー・インタビューから、新たな地平を切り開く 第2章 「長崎」の記憶の地図 1 問題の所在 2 「劣等被爆都市」へのアプローチ 3 重要な仲介役との出会いから、フィールドへ 4 三名の語り手との出会い 5 継承という言説をめぐる語り手の位置関係 6 Tさんとの出会い 7 Yさんとの出会い 8 Mさんとの出会い 9 他者の語りを聞くことを、書くこと 第3章 「被爆体験」の身体的複製 1 問題の所在 2 ふたつの違和感 3 死との遭遇 4 生を回想すること 5 反復する死についての語り 6 死の衝動により現象する〈わたし〉という意識 第4章 被爆体験の言説化 1 問題の所在 2 原爆を語ること 3 被爆遺構めぐり 4 「爆心地」をめぐる媒介者たちの語り 5 原爆の記憶の曖昧化と平和教育 6 「生涯きえん、ものすご根強い」記憶 7 もうひとつの「浦上」 8 「被差別」へのまなざし 9 「ひっかき傷を与える」 第5章 「被爆者になる」ということ 1 「被爆者になる」という立場と、記憶の継承の可能性 2 「被爆者になる」出発点としての〈語りえないもの〉 3 石田忠と福田須磨子、〈わたし〉とMさん 4 罪意識をめぐる円環 5 「被爆者になる」ということ 6 オーラル・ヒストリーによる記憶の継承の可能性 あとがき 参考文献 著者紹介 高山 真(たかやま まこと) 1979年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。 博士(社会学)。現在、慶應義塾大学文学部非常勤講師、慶應義塾大学大学 院社会学研究科訪問研究員。専攻は社会学、ライフストーリー研究。 共著書に『過去を忘れない 語り継ぐ経験の社会学』(せりか書房)、『ライフ ストーリー・ガイドグック ひとがひとに会うために』(嵯峨野書院)、『被爆 者調査を読む ヒロシマ・ナガサキの継承』(慶應義塾大学出版会)など。 |